食育から縁結びまで。和モダンテーブルコーディネーター光田愛さんが語る、器が起こす変化《後編》

[特集・取材]

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最終更新: 2017/09/21

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最終更新: 2017/09/21

 

非日常の演出だったテーブルコーディネートを、毎日の食卓を美しくするためのものとしてアレンジした光田さん。

後編では光田さんの食への想いや、良い器を使うことで起こる変化など興味深いエピソードをたくさんお聞きしました。(前編はこちら

 

 

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「食べたくない」男の子がご飯を楽しむようになったぶどうのコーディネート

ちあき
テーブルコーディネートというと華やかさや非日常感をイメージされる方も多いと思うのですが、光田さんはこれまで一貫して日常的に使うためのコーディネートを提案されているんですね。

 

光田
はい。私がリアルな感覚を重要視しているのは、毎日の食事の場を大切にしたいから。

食事はただ胃を満たすためでなく、楽しむためにあります。その食事をより楽しいものにするために、テーブルコーディネートで素敵な空間を作るんです。

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数年前、「息子がご飯を食べない」と困っているご両親に会いました。

お子さんは4歳にしてはとても痩せていて、ご飯を嫌がったらヤクルトをかわりにすることもあるようでした。

食事の様子を見てみると、ご両親がお子さんに「早く食べなさい!早く!」と急かしていて。これではお子さんにとって食事が苦痛に違いない、だから食べられなくなったのだと分かったんです。

そこでお子さんに何とか楽しい食事を経験してもらいたいと思い、こどもたちを集めてテーブルコーディネート教室を開きました。

 

教室では、ぶどうや猫など様々な形のお箸置き、カラフルなお箸など、見るだけでも楽しい食器を集め、子どもたちにめいめい好きなものを選んで食卓をセットしてもらいました。

さきほどのお子さんはぶどうが好きなんだそうで、ぶどうのお箸置きを使って夢中になってセットしていました。そして完成したテーブルコーディネートにお料理をのせると、全てぺろりと食べてしまったんです。

私はびっくりしているご両親に、食事はまず一番に楽しい場にしましょう、そして自分のペースで楽しく食べてもらいましょう、とお伝えしました。一番大切なのは食事を楽しいと思えることですよ、と。

その後、ご家庭では息子さんの食器をぶどうのモチーフで揃えました。お子さんは毎日自分で食卓をセットして、どんどん食べるようになったそうです。

食事は楽しむもの、そのためにテーブルコーディネートを活用すること。このときの出来事を思い出すといつも原点に立ち返ることができます。

 

お子さんにも本物の器を。子どもの意識が変わります

光田
また、「子どもが壊すといけないから」と、小さなお子さんにはプラスチックの食器だけを使わせるご両親も多いと思います。お子さんが落としたり乱暴に扱ったりしても「割れないからまあいいや」と思うのではないでしょうか。

いちど、「これはお父さん、お母さんが大切にしているお皿だよ」と言って良い器を使わせてあげてみてください。

ご両親自身の器への扱い、また器の美しさや重量感は子どもにも伝わるもの。「このお皿は大切にしなければいけないんだ」という意識が芽生え、丁寧に食事をするようになるはずですよ。

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お箸使いにしても、「まだお箸は難しいからフォークとスプーンを使わせます」というご両親は多いけれど、お箸の使い方を教えてあげてみてくださいね。

小さい子どもはお箸を使えない、なんて大抵は大人の思い込み。私は2歳のお子さんに教えたこともありますが、その子なりにしっかり使えるようになったんです。

「高いものだから触っちゃダメ、使わないで」ではなく、お子さんも器を大切に使うことができる、お子さん自身でお箸を操ることができる、と信じて、そのように接してあげてください。

きっとできるはずですよ。本物を使うと子ども自身も本物がわかるようにもなりますから。

 

器からご結婚、おめでたまで!テーブルコーディネートから始まる好循環

ちあき
器がこんなに大きな影響を持っていたなんて驚きました。食事を段違いに美味しくいただけるようになったり美意識が育ったり・・・。

 

光田
そうですね。

面白いことに、教室で若い方にテーブルコーディネートを教えていると、どんどん結婚が決まるんです(笑)。結婚している方だと、お相手との関係がとても良くなったとか、お子さんに恵まれたとか報告があります。

良い器を揃えて食卓をコーディネートすると、いろんな良い循環ができるからでしょうね。

例えば、器が素敵だからお料理にも力が入る。美味しい食事ができると人を呼びたくなる。ご飯に招待するためにお家を綺麗にするようになる。そして人を招待して縁がつながる。

また、素敵な器でお料理を出すと、相手に「あなたを大切に思っています」という気持ちが伝わります。すると相手からも愛情が返ってくる。もっと良いコミュニケーションが取れるようになります。

ぜひ、ご結婚のときにはご自分とお相手のために、良い器のセットを揃えてみてください。ご家庭のある方はご家族の分を。毎日の食卓が愛情の伝わるものになりますよ。

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器から食を楽しみ、暮らしを楽しむ。
食空間に対する熱い想いを語ってくださった光田さん。

そのお話には眼から鱗の発見ばかりで、インタビュー後、私も早速漆の器を探しました。
皆さんも今日から少し、器に意識を向けてみませんか?

もっと和のテーブルコーディネートについて深く知りたい!という方は、
こちらの光田さんのレッスンに参加してみてはいかがでしょうか?
毎日の食卓から季節に合わせたコーディネートまで、レベルに合わせたコースで学べる実践的なレッスンです!

 

 

 

 

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この記事を書いた人
ちあき
ちあき

趣通信編集部スタッフの島田ちあきです。 着物デザイン事務所で働いたことがきっかけで着物好きに。 趣味は海外でアートな写真を撮ること、イラストを描くこと。 着物コーディネートや和グッズの情報はもちろん、普段はなかなか見えない、背景にあるモノづくりの情報も発信していきます♪

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