【きものの学校】結城紬の産地で制作現場へ訪問。見て・触れて・体感できる「きものの学校特別講座」を開催
「結城紬(ゆうきつむぎ)」は紬の着物の中で最高峰と呼ばれる絹織物ですが、実際にどこでどのように作られているのか?ご覧になった方は少ないのではないでしょうか。
目次
結城紬とは
国の重要無形文化財に指定され、ユネスコの無形文化遺産にもなった日本を代表する紬、結城紬(ゆうきつむぎ)。手つむぎで真綿から紡いだ糸を地機と呼ばれる機で織っていく織物です。
結城紬の肌触りや着心地は、人間(ひと)の「温もり」を感じさせてくれます。
それは、真綿に触れた事のある方なら解るはずです。
自然と笑みが溢れ出てくるように、忘れかけていた優しい心を彷彿させてくれる。
自然のもたらす「素材」と、古来から受け継がれた人の「技」による贅を尽くした絹の織物です。
引用:龍田屋公式ホームページより
今回、この結城紬の産地へ直接赴き、ナマの制作現場で、結城紬を見て・触れて・感じていただく「きものの学校特別講座 結城紬産地見学」を開催します。
結城紬の制作現場で直接触れて感じて体感できる 結城紬産地見学
今回、この企画にご協力くださるのは、創業文久三年の結城紬の織元「結城・龍田屋」さまです。
結城紬の基本を知る事前講座
そもそも紬って何?結城紬って?という方からでも分かりやすく学んで頂けるよう、紬がどんなものなのか?結城紬と他の紬はどう違うのかなど、事前に講義します。そして、その後の見学に際して見学ポイントもお伝えします。また実際の結城紬の反物も結城・龍田屋さんにご準備いただき、生で見たり触れたりすることができます。
見学工程は3つ 整理屋さん、染め屋さん、機屋さん
結城紬の製作工程は10以上あり、それぞれ分業制で行われています。
今回見学をするのは、本場結城紬と呼ばれる、紬のなかでも最高峰と言われるものを制作している現場です。すべて手作業で作られたほんとうに軽くてあたたかい優しい紬です。組合の厳しい検査を合格してつけられる証紙は本物の証。
この本場結城紬は縦糸も緯糸もすべて手紡ぎの真綿糸で作られます。
この糸が本場結城紬の最大の特徴で、その製作工程すべてに関わってきます。
糊を落とし生地の歪みを整える「整理屋さん」
本場結城紬は、そのままでは機織ができないほど真綿で作られた繊細な布なので、
織る前に糸に糊をつけて糸を守ります。
「『結城紬は軽くて暖かくてやわらない』と聞いていたのに、店舗で触った反物は硬かった」
という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
実はその反物は布を守るために落とされなかった「糊」がついた状態。
その糊を落として、結城紬本来の風合いにするのが「整理屋さん」です。
糊を落とした反物を屋外に干していくのですが、その時に布の歪みも一緒に取っていきます。
一瞬で歪みを判断し、あっという間に布を張っていく情景がご覧になれると思います。
実際に布を張るのに使用している「伸子(しんし)」という道具もご覧いただけます。
※天候によっては作業が行われない場合もあります。
糸を染める「染屋さん」
結城紬に代表される紬の着物は、糸を先に染めて、織柄で模様を作っていく「先染め」と呼ばれる着物です。
結城紬は草木染めだけでなく、化学染料も使用しています。
たくさんの糸、染料などご覧いただけます。
糸を布に織り上げる「機屋さん」
本場結城紬は手織りです。その中でも最も古くから続いている「地機(じばた)」という機で折っている様子をご覧いただきます。
見学中にもすぐに糸が切れるほど繊細な糸を丹念に織って柄を合わせていく様子をご覧ください。
事後講座
見学修了後、結城・龍田屋さまへ戻り、実際の反物を改めてご覧いただきます。
そうすることで、見学前と後でご自身が見ている場所や反物から感じ取っているものが違うことを感じていただきます。
多くの反物をご覧になれるのもなかなかない機会ですのでぜひいろんな反物を見比べてください。(お買い物もできますので、ご希望の際はご相談ください)
きものの学校 特別講座 結城紬産地見学 開催概要
開催日時 8月2日(水)10:00〜16:00
※10時 JR小山駅集合 (東京駅から東北新幹線で約40分、大宮からJR宇都宮線で約50分)
JR小山駅解散
※お帰りの電車は17時頃JR小山駅発をご予定ください
参加費 10,800円(税込)事前振込
講座内容
結城・龍田屋さまにて事前講座
工房見学1
ランチ kokyuにて
工房見学2、3
結城・龍田屋さまにて事後講座
※見学場所は天候や工房の状況により急遽変更になる場合があります
定員 12名
担当:江原隆子
お申し込み期限 7月31日13時まで
お申込みはこちらから。
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