【きものでおでかけ】錺簪(かざりかんざし)の世界を体験してきました♪
5月某日、浅草駅のおとなり、都営浅草線「本所吾妻橋駅」から徒歩3分ほどのところにある「かざり工芸三浦」さんへお邪魔しました。
目次
錺簪(かざりかんざし)ってなに?
簪や櫛の歴史は長く、古くは縄文時代から見られ、はじめは身を守ってくれるお守りの役目がありました。自然の草花には強い生命力が宿るとされ、それを身に着けていると魔を払ってもらうと考えられていたようです。そのような草花をいろんな材料を使って形にし、髪にさすようになったのが簪のはじまりです。
最近では、お花などがモチーフのつまみかんざしをよく見るようになりましたが、今回ご紹介する三浦孝之さんが作るのは、金や銀、銅などの金属を加工してつくる錺簪(かざりかんざし)というものです。着物と同じで、縁起物や季節のモノ、少し洒落のきいたものなどが、そのモチーフをなっています。
錺簪で用いられる技法、「たたき彫り」に挑戦
今回私たちが体験したのは、鏨(たがね)という道具を使い、
あらかじめ葉っぱの形にカットした真鍮に、葉脈の彫り入れ・打ち出しをする作業です。
髪の毛のみじかい方は、根付を作りました。好みの色の玉を選ぶ作業も自分らしさが出て、とても楽しかったですよ♪
では早速!練習用に2枚葉っぱの葉脈を入れていきます。利き手には金づち(木槌)をもち、反対の手には鏨(だがね)をもち
柔らかくカーブを描くように、均一な幅で葉脈が入れられると美しく仕上がります。
職人・三浦さん(師匠)とお弟子の津留崎さん(通称:おつるさん)に手取り足取り教えていただきながら・・・
「…あれ?師匠(三浦さん)!うまくいきません!」と師匠に作業のほとんどをやってもらおうとする方
「音がいいね」と師匠に褒められる方
「大丈夫です!」とはげましてくれるおつるさんの声が楽しく響いていました。
1人当たり作業時間は20分~30分ほど。
最後は師匠に手直ししてもらいながら、
とてもきれいで素敵なかんざしが完成しましたよ♪
今回のたたき彫り体験は、今回のみ特別にお願いしたものですが、
これを機に体験ができるようになるかもしません!乞うご期待です!
みんな大満足でした♪ お世話になりました!
最後に、三浦さんにうかがった素敵なお話し
かんざし、実物をみるとわかりますが、ものすごい輝きです。三浦さんが作る作品の輝きは、おそらく、写真では伝わりません。とくに、一枚目の写真のような芸者さんがつけるようなかんざしは、わたしにとってまぶしすぎました。でも、実際に芸者さんは夜、暗い場所でつけることがほとんどなので、実際にはこのくらい輝かしくてちょうどいいのだそうです。
そのまた昔、電気なんてないころ、日が沈めば暗くなり、ろうそくの明かりだけで過ごすのが当たり前。そんな中、日本人は暗闇の中で、鈴虫の音に耳を研ぎ澄ませ、虫や動物の細かな動きに関心を寄せ、四季の草花の移り変わりに敏感で、その自然の力を自らに取り込もうとしました。それがかんざしであり、着物の柄であり、さまざまな芸術にまで発展したと。「今は、明るすぎるんですよね」と、日本人の美意識や素晴らしい感覚を、かんざしを通して教えていただきました。
露草に鈴虫飾り櫛
ぜひ、三浦さんと、その美しい錺簪に会いに行ってみはいかがでしょうか?
かざりかんざし職人三浦のブログ:http://kazashi.exblog.jp/
三浦さんの作品が特別価格で購入できるイベント
東京スカイツリータウン 東京ソラマチ
5階 産業観光プラザ「すみだ まち処 技人処」
入場無料
2016年5月18日(水)~24日(火)
am 11:00 – pm 6:00
きものでかけるFBページ:https://www.facebook.com/kimonodekakeru/
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