約200点の肉筆浮世絵が一堂に展示「肉筆浮世絵の世界」展がこの夏開催!美人画、風俗画、そして話題の春画も。
福岡市美術館で8月8日から、「肉筆浮世絵の世界-美人画、風俗画、そして春画-」が開催されるのをご存知でしょうか?
目次
版画じゃない浮世絵があった「肉筆浮世絵」
葛飾北斎「酔余美人図」(公益財団法人氏家浮世絵コレクション蔵・部分)※展示期間:8月22日(土)~8月30日(日)
「冨嶽三十六景」や「東海道五十三次」など、浮世絵の名作として知られる多くの作品は、多色摺木版画である「錦絵」です。しかし、浮世絵の世界は、実はそれだけではありません。浮世絵師の多くは、筆で描いた「肉筆画」、つまり「肉筆浮世絵」を制作していました。彫師、摺師との共同作業を経て完成する「錦絵」とは異なり、「肉筆浮世絵」は最後のひと筆まで浮世絵師が完成させる、一点物の絵画です。「肉筆浮世絵」には、画家としての浮世絵師の力量が余すところなく発揮されているのです。
引用:肉筆浮世絵の世界公式サイトより
「肉筆浮世絵の世界-美人画、風俗画、そして春画-」展では、約170点に及ぶ「肉筆浮世絵」(約70人の浮世絵師たちの作品と、浮世絵誕生前後の無款の作品)を展示し、江戸の都で花ひらいた浮世絵の黎明期から終焉期までを辿ります。喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重など人気浮世絵師の肉筆画が展示されますが、中でも必見なのが河鍋暁斎の「新富座妖怪引幕」です。
4時間で描き上げたとされる 河鍋暁斎の「新富座妖怪引幕」
「新富座妖怪引幕」と題されたこの作品は、仮名垣魯文が新富座に贈ったもので、魯文の依頼で当時活躍した歌舞伎役者たちを妖怪に見立てて描いたものです。幕の上部に描かれているのは歌舞伎役者たちの家紋です。一体、どんな歌舞伎役者を妖怪に見立てて描いたのでしょうか。
中央のろくろ首は九代目市川團十郎だそうです
高さ4メートル、幅17メートルの河鍋暁斎の超大作「新富座妖怪引幕」。これだけの作品を、暁斎はたった4時間で、しかもお酒を呑みながら描いたというから圧巻ですね。
そして話題の「春画」も別室にて展示されます。宮中や大名家から庶民にいたるまで、老若男女の性の営みを描いた「春画」の中でも、厳選された作品約30点(約180図)が展示されます。※春画展示室は18歳未満の方はご入場いただけません。
「肉筆浮世絵の世界-美人画、風俗画、そして春画-」開催概要
2015年8月8日(土)~9月20日(日)
【8月】9:30~19:30(日曜は17:30まで)
【9月】9:30~17:30
(8、9月ともに入館は閉館の30分前まで)
毎週月曜休館
公式サイト:http://ukiyoe-paintings.jp/
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