【着物クリーニング】丸洗い・洗い張り・シミ抜きにおすすめな着物宅配クリーニング店をご紹介
目次
- 1 着物のお手入れで多い「汚れやすい」着物の衿元・袖口・裾
- 2 着物のお手入れ「洗い張り」とは
- 3 着物のお手入れ「洗い張り」のおすすめポイント
- 4 着物のお手入れ「丸洗い(京洗い)」とは
- 5 着物のお手入れ「丸洗い」のおすすめポイント
- 6 着物のお手入れ「シミ抜き」とは?
- 7 着物のお手入れ「シミ抜き」のおすすめポイント
- 8 着物のお手入れ「洗い張り」「丸洗い」「シミ抜き」の違いや使い分けとは?
- 9 着物のお手入れ「洗い張り」「丸洗い」におすすめのお店:だるまや京染め本店
- 10 着物のお手入れ「シミ抜き」「染色補正」におすすめのお店:染み抜き専門店「なをし屋」
- 11 自宅から送るだけ!着物のお手入れにおすすめのお店:着物の宅配クリーニング専門店 きものtotonoe(トトノエ)
- 12 着物のお手入れ「手洗い」「丸洗い」におすすめのお店:着物クリーニング「アライバ」
着物のお手入れで多い「汚れやすい」着物の衿元・袖口・裾
着物の汚れで特に多いのが衿元、袖口、裾の汚れです。無理にこすったりしてしまうと、生地が傷んでしまい、着物のお手入れ専門店でも修復できなくなってしまうケースもあります。そのため、汚れやシミが付いてしまったら基本的には、あまり積極的に自己処理はせず、着物をクリーニングに出すことがおすすです。
着物のクリーニングには、大きく分けて3つあります。
①着物を解いて洗う「洗い張り(あらいはり)」
②着物を仕立て上がりのまま洗う「丸洗い」
③丸洗いで落ちない汚れを落とす「シミ抜き」
今回は「洗い張り」「丸洗い」「シミ抜き」それぞれのお手入れ方法の特徴や違いをご紹介させていただきます。またこれまで趣通信で実際に取材をした着物のお手入れにおすすめなお店を中心に、最近増えてきた宅配着物クリーニング点などもご紹介させていただきます。
着物のお手入れ「洗い張り」とは
着物を解いて反物の状態に戻して洗い、布のりを引き、湯のしや伸子張りで反物の幅を整えることを洗い張りといいます。水洗いして汚れとのりを落とし、新たに布のりを引くことで風合いを取り戻し、生地を蘇らせることができます。
仕上がりは反物の状態のため、着物にするためには仕立てを行う必要があります。
洗い張りをすることで反物の筋が消えるため、仕立て直すことができます。また、仕立て直す際に、寸法を変えたり、古くなった裏地を変えたり、八掛の色を変えて着物の雰囲気を変えたりすることもできます。
着物のお手入れ「洗い張り」の手順
1、着物を解く
きものの縫い目をすべて解きます。縫い糸を残さず取らなければならず、時間のかかる作業です。
2、端縫い
解いたきものを縫い合わせ、反物の状態に戻します。
当店では、専用のミシンを使って端縫いを行っています。
3、着物を洗う
端縫いをして反物に戻ったきものを専用の洗剤とたわしで洗います。
反物によってお湯の温度や力加減を調整しながら、汚れを落とします。
4、着物を乾かす
洗った反物を脱水し、外に干して乾かします。
5、着物をつなぎ直す
洗った反物を仕事場の幅に合わせてつなぎ直します。この時に、洗ってほつれた部分は端縫いをし直します。
6、伸子張り
紬系の反物は、竹の先に針の付いた伸子を反物に張り、しなりを利用してしわを伸ばします。2cm間隔で張っていくため、反物1反でおよそ600本の伸子を張ります。
7、のり入れ
伸子張りした反物に、刷毛で天然の布のりを引きます。
8、乾かす
布のりを引いた反物を乾かします。伸子を張った状態でゆっくり乾く過程で小じわが消えます。
9、湯のし
縮緬系の反物は、テンタという機械で蒸気を当てながら生地の幅を整えます。
10、仕上げ
仕上がった反物を板で巻いて平だたみにし、糸で綴じて洗い張り終了です。
引用:【着物のお手入れ】シミ抜き・洗い張り・仕立て直しまで全て手作業!だるまや京染本店をご紹介
着物のお手入れ「洗い張り」のおすすめポイント
洗い張りのおすすめポイント①着物の汚れがスッキリとときれいに!
「洗い張り」では完全に着物をほどいた状態で洗濯を行うので、汚れがすみずみまで取れます。(ただし、古いシミや変色してしまったシミなどはそのまま残るので、染色補正(※後述)などが必要になります。)
洗い張りのおすすめポイント②着物の光沢や風合いが蘇る
反物の古い糊を洗って取り除き、新たに糊を引いて張るので、生地の光沢や風合いが真新しい状態のように良くなります。
洗い張りのおすすめポイント③着物の寸法などサイズ変更ができる
反物の状態から、再度仕立てを行うので、現在の体型に合わせて寸法などサイズの調整を行うこともできます。
洗い張りのおすすめポイント④着物を羽織や帯など様々な仕立直しができる
振袖から訪問着へ仕立て直したり、羽織や帯などに仕立て直しをされる方もいます。
着物のお手入れ「丸洗い(京洗い)」とは
洗い張りと違って、「丸洗い」とは、着物を解かずに仕立て上がりのまま洗う洗い方です。現在の「丸洗い」は、洋服のクリーニングでいう「ドライクリーニング」の技術を応用しており、有機溶剤等を使用して洗います。「着物をクリーニングに出す」という場合は、「丸洗い」をイメージされる方も多いのではないしょうか。
着物のお手入れ「丸洗い」の手順
1、着物の汚れチェック
生地の状態のチェックします。
2、手洗い(下洗い)を行う
衿(えり)、袖口、裾の汚れなど、手でブラッシングし、一箇所ずつ丁寧な手洗いをします。
3、ドライクリーニングを行う
手洗いの作業で浮き上がった汚れなどをすすぐ意味で、有機溶剤を用いてドライクリーニングを短時間行います。
4、自然乾燥させる
ドライクリーニング後には、自然乾燥をさせます。
5、仕上げ
専用の蒸気アイロンで、ふっくら仕上げます。
着物のお手入れ「丸洗い」のおすすめポイント
丸洗いのおすすめポイント①油汚れ・皮脂汚れに強い
着物丸洗いでは石油から生まれた溶剤を使うため、油で分解される「油溶性汚れ」を落とすのは得意です。例えばファンデーション等のお化粧品の汚れ、マヨネーズ等の食品の汚れ、皮脂汚れ等には特に向いています。
丸洗いのおすすめポイント②工期が比較的短い
着物丸洗いは着物を解く必要が無いので、工期が洗い張りに比べて比較的短いのが特徴です。
着物のお手入れ「シミ抜き」とは?
丸洗いで落ちなかった部分的に目立つシミや汚れを落とすお手入れが「シミ抜き」になります。丸洗いで落ちきらない汚れなどをシミ抜きして落とします。また変色や焼けがある場合などは染色補正をしてお手入れすることもあります。
着物のお手入れ「シミ抜き」の手順
汚れやシミの状態によって、お手入れの内容が異なりますが、趣通信のYouTubeで、赤ワインを溢してしまった着物のシミ抜きや、黄ばみや色焼けなど変色した着物の染色補正を京都の染み抜き専門店「なをし屋」さんにご紹介いただきましたので、ぜひご覧いただければと思います。
お醤油や赤ワインなど着物についたシミのシミ抜きの様子
着物のお手入れ「シミ抜き」のおすすめポイント
シミ抜きのおすすめポイント:①仕立てを解かずに汚れを落とせる
ピンポイントでシミや汚れを落とすので、仕立てを解かずにキレイに出来ます。
シミ抜きのおすすめポイント:②古いシミや変色したシミも落とせる
丸洗いでは落とせない、水性のシミ(汗や食べこぼしなど)・変色したシミ・何十年も前の古いシミも、特殊な技術で限りなく元の状態に戻します。
シミ抜きのおすすめポイント:③脱色や色褪せなどもピンポイントで修復
染色補正という高度な色修正の技術で、シミやカビによる脱色・変色や、地色の色褪せなども染め替えなどを行わずに修復します。
シミ抜きのおすすめポイント:④指定部分のみのお手入れが出来る
丸洗いや洗い張りなどの全体的な作業ではなく、部分的な作業なので、落として欲しいシミや汚れのみを指定して依頼出来ます。
着物のお手入れ「洗い張り」「丸洗い」「シミ抜き」の違いや使い分けとは?
着物のお手入れ「洗い張り」「丸洗い」「シミ抜き」の使い分けのポイント
(※シミの定義=時間が経って変色したシミ)
一番大きなポイントは「寸法を直したいかどうか」が分岐点になります。
人から譲り受けた着物を着たい、昔の着物を体型が変わってしまったけどまた着たい、など寸法を変えることも込みでお手入れするなら「洗い張り」となります。寸法は変えずに(自分のサイズに合っている)、日々の着物のお手入れをしたい場合は「丸洗い」「シミ抜き」となります。
「洗い張り」「丸洗い」「シミ抜き」それぞれお手入れの頻度の目安は?
丸洗いやシミ抜きのお手入れの目処としては、1シーズンに一度ほど。礼装系の着物で、着る機会が次回まで時間が空きそうな着物などはタンスに入れる前にお手入れしておくと良いでしょう。
一方、寸法も合っている着物でも10年経たずに一度くらいは洗い張りをする方が良いでしょう。水の中を通る洗い張りは絹にとっても良いことで、持ちが良くなるので、長く着たい大事な着物ほど洗い張りでお手入れをしておくと良いです。
「洗い張り」「丸洗い」「シミ抜き」それぞれお手入れの費用面の比較
洗い張りは、仕立て直しを工程に入れると単価がどうしても高くなってしまいます。丸洗いは機械で洗うため、洗い張りに比べると手軽で費用面は安く仕上がります。丸洗いで落ちない汚れやシミなどはシミ抜きが必要になります。
着物のお手入れ「洗い張り」「丸洗い」におすすめのお店:だるまや京染め本店
趣通信でもこれまで記事やYouTube動画でもご紹介をさせていただいております「だるまや京染め本店」さん。
だるまや京染め本店のおすすめポイント
だるまや京染本店さんのおすすめポイントは、1枚1枚手洗いをして天然布のりで仕上げる洗い張りと、国内の和裁士の手縫い仕立てを合わせた、仕立て直しです。年に5回ほど行われるお客様感謝祭の際は、きもののお手入れ全般がとてもリーズナブルな料金で依頼できます。
だるまや京染め本店の洗い張り・丸洗いの料金(目安)
※詳細は公式サイトへ。料金はお客様感謝祭時の価格となります。
※通常着て汚れる範囲のシミ抜きを含みます。古いシミのシミ抜きは別途見積もりです。
着物のお手入れ「シミ抜き」「染色補正」におすすめのお店:染み抜き専門店「なをし屋」
なをし屋のおすすめポイント
なをし屋さんのおすすめポイントは、着物の街・京都で約三百年受け継がれている染色補正という着物お手入れの伝統技術で、古いシミ・黄変シミなども限りなく元の状態に戻してくれます。
黄ばみや色焼けして変色した着物の染色補正の様子
なをし屋の代表栗田さんは、染み抜きと着物クリーニングの全ての国家資格【京友禅伝統工芸士・一級染色補正技能士・クリーニング師】を持っています。京都市内在住の方は、訪問集荷サービスも承っておりますので、落ちないシミがある着物などは一度ご相談をしてみてはいかがでしょうか?
なをし屋のシミ抜き・染色補正の料金(目安)
自宅から送るだけ!着物のお手入れにおすすめのお店:着物の宅配クリーニング専門店 きものtotonoe(トトノエ)
着物の宅配クリーニング専門店 きものtotonoe(トトノエ)のおすすめポイント
年間6万点以上と多くの実績がある着物の宅配クリーニング専門店のきものtotonoe(トトノエ)さん。
申し込み後に届く、宅配キット(収納袋、申込書、宅配便伝票)が届くので、着物を発送するだけ!
お預かりしたお着物は写真を撮りメールで送信。着物のプロが検品し、シミ等があった場合は見積りの連絡があります。
着物の宅配クリーニング専門店 きものtotonoe(トトノエ)の丸洗いの料金(目安)
きものtotonoe(トトノエ)さんでは年間6万点の突破記念として、丸洗い+匠の診断一点につき、通常8,200円のところ6,480円(+税)と期間限定でお客様感謝キャンペーン実施中です。詳しくは公式サイトからご覧ください。
着物のお手入れ「手洗い」「丸洗い」におすすめのお店:着物クリーニング「アライバ」
着物クリーニング アライバのおすすめポイント
振袖や留袖、訪問着など、どんな着物でも手洗い・丸洗い1着3,980円!着物の保管も1年間の保管料980円。
創業55年、全国に20拠点のクリーニング工場を有する老舗クリーニング工房の熟練着物クリーニング専門職人が丁寧にご対応いたします。
もちろん婚礼衣装だけでなく、留袖や振袖、洒落着から、帯などの小物類まで幅広く対応。
着物クリーニング アライバの丸洗いの料金(目安)
編集部おすすめ記事ピックアップ
<YouTube動画で販売促進|着物業界>
YouTube運用代行「カケアイ」
<YouTubeを活用して着物の販売促進をお考えなら!>
おすすめYouTube運用代行会社10選
趣通信編集部のアカウントです。いま、楽しむ日本の趣-omomuki をコンセプトに着物を中心に日本の伝統文化や和にまつわる話題を発信していきます。
その他の記事を読む