紋(家紋)の数とその意味って?
礼装である留袖や喪服に付ける紋(家紋)。自らの家系を示すものでありますが、意外と自分の家紋やについてなど知らないことも多いのではないでしょうか?紋(家紋)の数にはちゃんとした意味があり、今回はそんな紋(家紋)についてご紹介します。
目次
家紋の種類と意味
家紋の種類は約2万5千種類あると言われます。形を白く染め抜く「日向紋」と紋の輪郭を描く「陰紋」があり、代表的なものは、地色を染め抜く「染め抜き」、色を染める「摺り込み」、刺繍で表す「縫い」の3種類の技法があります。
染め抜き日向紋
紋の形を面で染め抜き、枠を墨描きしたものが染め抜き日向紋です。最上格とされている紋です。家紋に丸がある場合、女性は丸を外しても良いとされています。
摺り込み日向紋
型紙をあて染料で染める摺り込み紋は、着物の地色が薄い場合に用いられます。染め抜きの日向紋より格下となります。
染め抜き陰紋
陰紋は輪郭だけで紋を表現したものになります。日向紋に対して略式になります。
縫いの陰紋
紋を刺繍で表現したものが縫いの影紋です。染め抜き、摺り込みより格下で一つ紋に用いられます。
洒落紋
加賀紋
出典:http://www.city.edogawa.tokyo.jp/
お洒落紋とも言われる加賀紋は友禅染のように彩色した紋のことをさします。草花や干支など自分の好きな模様を刺繍や染めで表現した遊び心のある紋です。
家紋の代わりにはなりませんが、無地の紬などおしゃれ着の飾り付けとして付けるケースが多いとされます。家紋をアレンジして洒落紋にすることもでき、替え紋、伊達紋ともいいます。主に一つ紋でいれます。
紋の数と意味
紋は入れる位置と数が決まっており、一つ紋、三つ紋、五つ紋の三つあります。
数が増えるごとに格が上がります。
最初に背縫いに背紋を入れると一つ紋になり、両後ろ袖に袖紋を加えると三つ紋になります。両胸に抱き紋(胸紋)を入れると五つ紋となります。
背紋の一つ紋はご先祖様を表し、胸にある二つの抱き紋は両親を、両袖後ろの紋は兄弟、姉妹、親戚を表しています。紋を入れると礼装になるため、おしゃれ着には向かなくなります。
五つ紋・三つ紋・一つ紋の違い
五つ紋:背紋、袖紋、抱き紋すでてに、染め抜き日向紋を入れる。黒留袖と黒喪服には必須。色留袖に入れることもある。
三つ紋:背紋と袖紋に入れる。陰紋や縫い紋でも良いが、染め抜き日向紋が基本。色留袖や色無地に入れる。
一つ紋:背紋だけに入れる。色留袖や色無地、訪問着、礼装用の江戸小紋、色喪服に入れる。
洒落紋:基本は背紋の一つに。江戸小紋、無地の紬などに入れる。
家紋の書き方をご紹介
手描き家紋(揚羽蝶)の実演
紋章上繪手描実演▶︎紋章上繪手描実演の様子をご紹介
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▷紋章上繪伝統工芸士による手描き家紋の実演を拝見させていただきました。
撮影協力: 愛知県染加工業協同組合
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━趣 – omomuki –さんの投稿 2017年3月19日(日)
いかがでしょうか?
ネットで家紋の種類などを検索すると一覧サイトも多く出てきますので、ぜひご自分の家紋をご存じない方はこの機会に調べてみるの良いのではないでしょうか?
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