今回は暑くなる夏でも着物を楽しみたい方へ色別(青や水色、ピンクや黄色などの淡い色、紫や黒地など)で楽しむ絽や紗、縮の夏着物コーディネートをご紹介します。
夏着物の着方のコツ
夏はできるだけ涼しく着ることが装いのコツです。モノトーンは凛としてひんやりとした印象を与えます。黒の薄物なら、透け感が引き立って涼しげです。また、極薄い色同士も色合わせもしやすくおすすめです。通常、文様は季節を先取りするものですが、夏の文様にはあえて雪輪などの冬をかんじさせるモチーフなどを取り入れて涼を演出することもあります。
ぜひ夏着物のコーディネートの参考にしてみてください!
青や緑・水色などの夏着物
スカイブルーと白とのバイカラーでデザインされたドットとストライプがつくりだすアーティスティックな幾何学パターンがモダンでスタイリッシュな絽の夏着物です。幾何学モチーフのクールでマニッシュなかっこよさを、イノセントな詩情ただよう淡い綺麗色が優しいムードにまとめあげてくれていて、涼やかで爽やかな夏の装いをつくりだしてくれる技ありアイテムとなっています。
深く落ちついた青みをおびた紫に、アクアブルーとストロベリーピンクが優しいアクセントになったフラワーパターンが浮かび上がる絽の夏着物です。自然の美しさをアートな遊び心の効いたシンプルなパターンで表現した、北欧モダンファブリックを思わせるデザインは、愛らしさの中にも凛とした大人の気品を感じさせてくれる魅力的な着物スタイルをつくりだしてくれそうです。
ほのかにスモークがかった愁いを帯びた優しい水色の地に、萩や菊花、尾花などの秋の花野が浮かび上がる涼やかな絽の化繊夏着物です。陽ざしまぶしい夏の日に、澄んだ空の下爽やかな風に揺れる秋の草花の風情が眼裏に浮かび、涼を運んできてくれそうな素敵な一枚です。
澄んだ淡いアクアブルーに、色とりどりのインクで描いたペインティングのようなカラフルラインがデザインされたモダンでアートな絽の夏着物です。オリーブグリーンにカナリアイエロー、モーヴパープル、ディープレッドなどのポップな中にもどこか憂いをひめたニュアンス感のある色選びも秀逸で、絵本のようなメルヘンチックな物語の中にモードなオシャレ感を楽しむ魅力的な着物スタイルをつくりだしてくれそうです。
フロスティブルーやパウダーピンクが水玉のようにぼかされたグレーに近い淡いブルーに、ふわりと舞い遊ぶ蝶々のようにも見える洋花模様が浮かび上がる化繊の絽の夏着物です。はんなりとした優しい色選びも心地よく、ロマンチックかつフェミニンな物語を品の良い大人のムードで楽しめる技ありの一枚となっています。抑えた色合いの楚々と美しい一枚は、色々な色柄の帯にあわせやすい着まわし力の高さもバツグンです。ソデ裏に襦袢ソデがあてられているため、筒袖の半襦袢などで気軽に軽やかに着こなしていただけ、手放せない夏のアイテムとなってくれそうです。
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