きもの愛好家の憧れ 木村孝さん(染織研究家)の最新刊にして絶筆となった著書『衣の声 きものの本流を見つめて』

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最終更新: 2016/12/12

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最終更新: 2016/12/12

 

染色の道から、ジャーナリスト、随筆家、染織研究家と幅広く活躍された木村孝さんが去る11月2日に逝去されました。

きもの愛好家の皆さんの中でも憧れていらっしゃる方も多くいらっしゃったのではないでしょうか。

 

今回は木村孝さんがこれまで歩まれてきたご活躍ぶりを「美しいキモノ2016年冬号」より一部ご紹介させていただくと共に、きものひと筋に歩まれてきた木村孝さんが次世代に伝えたい「きものの本流」と暮らしにまつわるエッセイを優れた筆致で綴った最新刊にして絶筆となった著書『衣の声 きものの本流を見つめて』をご紹介いたします。
(この記事は、「美しいキモノ」で知られるハースト婦人画報社さまのご依頼で製作する記事広告コンテンツです)

 

木村孝さんプロフィール

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木村孝(きむらたか):1920年〜2016年。染織研究家、随筆家。京都の染色の家に生まれる。京都新聞文化部の記者を経て、実家の後継者として染色を学ぶ。1954年より染色個展を開催。ニューヨークやロンドン滞在を経て、海外のテキスタイル研究や幅広い視点を生かした執筆、講演などで活躍。2008年、アメリカのスティービー・アワードの女性大賞特別功労賞を受けた。2013年から2015年にはNHK・Eテレ『にっぽんの芸能』にきもの解説者として出演。『木村孝のきものおしゃれ塾』『きもの春秋』(ともにハースト婦人画報社刊)、『きものが語る 日本の雅』(ハルメク)など著書多数。

染色作家としての木村孝さん

染織研究家として活躍した木村孝さんの原点は、「色」とともにある暮らしでした。生家は京都の染色に携わる家で、「御誂(おあつらえ)」とよぶ、一点ずつ注文される紋付の色無地を染めていました。小さいときからきれいな色の裂を見て育ち、自然に色彩感覚を磨かれ、その後は模様染めに興味を持ち、ローケツ染の作家としてきものを染めるようになります。

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「美しいキモノ」16集(1959年)に掲載された、木村さんがデザイン・製作した訪問着。誂え染め家に生まれ、作り手としての立場にあった木村さんが小誌に初めて染色家として登場した時の作品(当時の提供は大丸百貨店)です。抽象的な模様をローケツ染で鮮やかに表現しています。斬新な構図は、制作時から半世紀を経た今も新鮮。

 

ファッションリーダーとしての木村孝さん

美しい着こなしに定評のある木村孝さんの装いを紹介します。

 

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会場では木村さんとの写真撮影を楽しみにしているファンも多く注目の的でした。

 

染織研究家としての木村孝さん

染色に携わったことによる知識を基に、雑誌「美しいキモノ」でも茶席のきもの、模様合わせ、季節の色など多様なテーマや切り口で私たちにきものの装いを指南してくださいました。

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特に「色無地は究極のきもの」というテーマは、大人気を博しました。

 

木村孝さんの最新刊 衣の声

きものの本流を見つめて

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そんな多方面でご活躍されてきた木村孝さん。きものファンの皆さんへの最後のメッセージとなった著書『衣の声 きものの本流を見つめて』がハースト婦人画報社より11月28日より発売されました。木村孝さんがこれまで携わってきた和装に関する約束ごとや、祖母や母親から教わってきた知識や常識を、次世代に伝え、繋いでもらいたいとまとめた一冊となっています。

一章:和装の約束ごと
二章:折節のきもの
三章:季節を意匠
四章:四季の色をまとう
五章:品格のある和の装い
六章:文様の楽しみ
七章:暮らしの歳時記
ほか「和装のつれづれ」など

 

礼装の決まりごとから四季にふさわしい着こなし方、文様の話、きものにまつわる歳時記などのほか、木村さんの日頃の思いを記したエッセイなども含め、読み物としても楽しめる内容となっています。

お近くの書店やamazonにてお求めいただくことができます。

衣の声 きものの本流を見つめて(amazon)

 

日本の文化と伝統が持つ美意識を再認識させてくれる一冊となっておりますので、ご覧になってみて下さいね。

 

また本記事でご紹介させていただいた木村孝さんのこれまでの活動やご活躍ぶりは「美しいキモノ2016年冬号」にてより詳細にご紹介されております。

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2016年11月19日 発売号 価格2,100円(税込)
◆パーティシーズンの到来!この冬、私たちのドレスコードは「訪問着」
◆みんな大好き!結城紬VS大島紬
◆きものに似合うジュエリー
◆芸妓紗月ちゃんの祇園四季暦
◆初釜の装い
◆ありがとう、木村孝さん
◆動画付き!きものヘア新春版 自分でできるアップスタイル 他

美しいキモノ2016年冬号(ハースト婦人画報社公式サイト)

 

 

※本記事にて使用しております画像に関してはハースト婦人画報社よりご提供いただき使用しております。

 

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