徳島県伝統織物、しじら織とは
しじら織は徳島の伝統織物で「しぼ」と呼ばれる独特の凹凸が特徴。凹凸のおかげで風通しが良く軽くてさらりとした肌触りのため、作務衣や浴衣として愛用されてきました。
こんなユニークな織物しじら織が生まれたきっかけは、なんとたまたま起こった「失敗」。明治維新のころのお話です。
織物を仕事にしていたハナという女性が、織った生地をうっかり雨に濡らしてしまいました。晴れてからそれを干したところ布の表面に細かな凹凸ができているのを発見!彼女はそれをヒントに研究を重ね、ついに開発したのがしじら織でした。
独特な肌触りのしじら織は評判を呼び全国的に有名な織物になりました。
現在も徳島県を代表する織物であるしじら織。ハナのころは昔話「鶴の恩返し」にイメージされるような機織り機で手織りしていましたが、
現在はどのようにして作られているのでしょうか?しじら織を作る徳島県の長尾織布の工場へ見学に行きました!
しじら織工場を見学
長尾織布は明治時代創業で100年以上続く老舗の織物工場で、しじら織と藍染めを中心に綿織物を作ってきました。昔ながらの木造建築、何十年も動いている織り機など、まるで映画のセットのような工場です。
倉庫
布になる前の、色とりどりの糸が積まれています。
機場
何十台もの織り機がところ狭しと並び休みなく動いています。
広い空間の中には賑やかに動く織り機ばかり。人がほとんどいません。
こちらは昭和30年ごろの機織り機。このころは手織りもしていたんですね。
藍染場
糸や織った布を徳島名産の藍で染めます。この段階では緑に近い色をしていますね。
染めた布を十分に空気に触れさせてから水につけるとこんなに鮮やかな青になります。
干し場
染めた糸を天日干しする場所がこちら。
活用の場が広がるしじら織
近年はインテリア用のテキスタイルとしても人気のあるしじら織。特に藍染めで落ちついた青に染めたしじら織は目にも肌にも涼やかですね。今年の夏は浴衣はもちろん、クッションやベッドカバーにもしじら織を使って涼しく過ごしませんか?
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