たんすで眠っている着物が染め直すことでこんなにも蘇る!(実例あり)

前回の“きもの”は寸法を変えられると知っていますか?仕立て直すことで大切な“きもの”を受け継いでいく。で、洋服と違ってきものは仕立て直せるという話をご紹介させて頂きました。今回は、きものは色も染め直せるという点をご紹介させて頂けたらと思います。

 

そもそも、なぜ染め直しを行うのか?

昔(今でもありますが)は嫁入り道具 に、きものをひと通り持っていきました。

附下・訪問着、喪服、無地、、、など、地域によりますが結構な枚数のきものを嫁ぎ先に持っていったのです。
そういったきものは何度か着られた後、忙しい日々の中でなかなか活躍の場がなく、箪笥の中で眠ったままとなることもありました。

きものを着ない場合は、最近は着物買取で査定してもらうケースも多いかと思いますが、一方で子育てが落ち着き、少し自分の時間が持てるようになったので「きもの着よう」と思われてる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかし、当時持っていたきものたちはそのまま着るには少し派手…。そういった時に、色を変えて着られないかな?とお持ちになる方が多いです。

他にも、例えば何度も着ているうちに色が褪せてきてしまったり、目立つしみがあってしみ抜きでは落としきれない場合などに染め直しを行うこともあります。

 

きものの染め直しは基本的には3種類

きものを染め直すと一言で言っても大きく分けて3パターンあります。

(部分的なヤケ直し、柄足し、金加工直し、胡粉直し、、なども染め直しに含めるとするともっとたくさんありますが、基本的な話ということで。)

一つ目は無地のきものを染め直す場合。
これは一番分かりやすいですね。

2つ目は柄のあるきものに色をかける場合。
これは専門用語で目引き(めひき)と言います。
色の選択が最も難しい染め直しです。

最後が柄のあるきものの地色だけを変える場合。
3つの中で最も手間のかかる染め直しです。
順番に見ていきましょう。

 

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