【京都の伝統技術】手描き友禅・京友禅型染・京紅型・京鹿の子絞り・西陣織・京繍・つまみ細工をご紹介
こちらの記事は2016年11月に公開いたしました記事を更新して公開しております。
きものサローネ(2016年)で開催されてた京都染織青年団体協議会による「京都きもの 技と道具展」の展示。手描き友禅に京友禅型染、京紅型、京鹿の子絞り、西陣織、京繍、西陣織、つまみ細工と、なかなか一度に見ることの出来ない技術の数々が展示された内容をきものサローネ、京都染織青年団体協議会のご許可のもと、ご紹介をさせていただきます。
目次
手描き友禅
模様染めの代名詞として使われる京友禅。その中でも長い歴史を持ち、培われてきた染色技法の手描き友禅は、白生地の状態から下絵を描き、その上に「糸目糊置き」という技法で模様の輪郭をつくります。その絵の中に筆や刷毛で色をいれていくことで繊細で華やかな絵が出来上がります。一枚の着物が出来上がるまで約20以上のの工程をひとつひとつ手作業で描き染めていきます。
手描き友禅の工程
構想・図案→白生地の選定・墨打ち→下絵羽縫(したえばぬい)→下絵→糸目糊置き(いとめのりおき)→糊伏せ→引染(ひきぞめ)→蒸し・水元(みずもと)→挿し友禅(さしゆうぜん)→蒸し・水元→印金・刺繍加工→上のし→上絵羽縫(うわえばぬい)→補正→完成
京友禅型染
明治初期の京都で合成染料の登場により開発された型染め技法。柿渋紙で作った型紙と色糊を用いて染めており、型紙を繰り返し使用出来るために同じ柄で量産向きとされていますが、型友禅は一色につき一枚の型紙で染めるため、着物によっては三百枚以上の型紙を使います。
京友禅型染めの工程
構想・図案→型紙彫刻→配色→色合わせ→下のし→地張り→型置き・染色→引染→蒸し→水元→上のし→染色補正→印金・刺繍加工→完成
京紅型(きょうびんがた)
沖縄の伝統的な型染「紅型」と京都を代表する染物「京友禅」が融合し生み出されました。「紅型」の大胆で鮮やかな美しさと「京友禅」のはんなりした趣深い美しさを融合した染色技術が「京紅型」となります。京紅型はいわゆる「型染め」ではありますが、色挿しは手挿しとなります。特徴的な彩色のコントラストは、その手挿しによって表現されています。
京紅型の工程
構想・図案→型彫→糊置き→地入れ→彩色→糊伏せ→引染→蒸し→水元→完成
京鹿の子絞り
絞り染めは、日本では千数百年も前から行なわれており、衣装の紋様表現として用いられてきました。生地を括って染め上げた模様が子鹿の斑点に似ているところから「鹿の子絞り」と言われます。室町時代から江戸時代初期にかけて、辻が花染として盛んにおこなわれるようになり、江戸時代中期には、鹿の子絞りの全盛期を迎えました。その後も手先の技は着実に受け継がれて来ています。
京鹿の子絞りの工程
構想・図案→下絵型彫(したえかたほり)→下絵刷込→絞括(しぼりくくり)→漂白→染め分け→染色→ゆのし仕上げ→完成
京鹿の子絞りの特徴などにつきまして、趣通信でご紹介させていただきましたのであわせてご覧ください。
関連記事:職人とのチームワークでつくる「京鹿の子絞り」の絞り染め技術。老舗メーカー・藤井絞さんに伺いました
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